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国名 : フランス共和国 |
名実ともにワイン大国として君臨しているのがフランスです。年間の生産量は同じ欧州連合のイタリアと1位、2位の座を争っており、また日本に輸入されるワインの45%以上がフランスワインです。
フランスでブドウ栽培が始まったのは紀元前600年ごろといわれ、その後、ローマ人の手によって各地に広げられました。 4世紀初頭、コンスタンチヌス帝により、キリスト教が公認され、ミサ用のワイン需要により生産が拡大し、ローマ帝国の崩壊後も停まることはありませんでした。 12世紀に入るとフランスワインはイギリス、フランドル地方、ゲルマン諸国へ輸出されるようになり、管理体制も敷かれるようになりました。 フランスのワインはこのような歴史を背景に伝統的なブドウ品種、栽培方法、醸造方法を守って、各産地の特徴を維持しながら発展してきました。そして量として多いだけでなく、質的に最も優れたワインを多様に産出するという、ワイン王国にふさわしい地位 を占めるに至っています。 ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュなどの著名な産地では、ワインのニューワールド各国が手本とする偉大なワインを生み出し、今なお他の追随を許しません。また、ロワールやアルザスでも産地固有の特徴をもったワインが造られ、近年は、南部のローヌ渓谷やラングドック、プロヴァンスのワインにも注目が集まっています。つねにワインの世界をリードしているのがフランスといえます。 フランスワインはINAO(国立原産地呼称統制機関)によってその等級が厳しく定められ、ヴァン・ド・ターブル、ヴァン・ド・ペイ、VDQS、AOCに分かれています。最も規制の緩いヴァン・ド・ターブルは、フランス人が水代わりに飲む低廉なワインです。現地のスーパーなどで、廉価で売られるワインは輸入にかかる費用や税金の関係で、日本にはあまり輸入されていません。ヴァン・ド・ペイは南フランスのヴァン・ド・ペイ・ドックが最も有名で、近年、品種名表示のヴァン・ド・セパージュを中心に人気が高まっています。VDQSは年々、より上位のAOCに格上げされています。AOCは産地呼称がしっかりとしたワインで、ブドウの収穫される土地、使用可能な品種、最低アルコール度数などの厳しい規定があります。 産地の個性ともいえるテロワール=土壌の特性を、最も重視しているのがフランスのワイン造りです。 1・ヴァン・ド・ターブル(テーブルワイン) フランスワインの約40%を占めるヴァン・ド・ターブルのアルコール含有量は、生産地域によって8.5%または9%以上、15%以下です。フランス産のものならば、ヴァン・ド・ターブル・フランソワーズ(フランス産ヴァン・ド・ターブル)と表示することができます。 ヴァン・ド・ターブルには、EU加盟国産のワインのブレンド及び、EU加盟国産のブドウ果汁をフランスで醸造したワインとブレンドしたものがありますが、EU域外から輸入されたワインのブレンドは禁じられています。 2・ヴァン・ド・ペイ(地酒) フランスワインの約14%を占めるヴァン・ド・ペイは、ヴァン・ド・ターブルの中の上級酒で、産地が明示されるワインです。ヴァン・ド・ペイを名乗る場合の品質基準は、指定品種を用いて、限定された土地で産出され、アルコール含有量 が地中海沿岸地方では10%以上、その他の地方は9.5%ないし9%以上であること。そして、分析上の規準を満たして、特徴をもったワインであることです。 これはONIVINS(全国ワイン同業者連合会)によって、承認される必要があります。 3・VDQS(原産地名称上質指定ワイン) このワインはAOCワインの次に位置づけられており、法律で定められた原産地で造られた上質ワインです。 ブドウ品種、最低アルコール度、最大収穫量についての規準を満たし、INAO(国立原産地名称研究所)の検査を経て、鑑定家の利き酒テストに合格したものでなければなりません。 多くのVDQSワインはAOCワインへの昇格が約束されていて、現在フランスワインの1%にすぎません。 4・AOC(原産地統制名称ワイン) フランスワインの約35%を占めるAOCワインは、原産地名がワインの名称となるわけで、1935年に制定された原産地統制名称法(AOC法)によって規制され、INAO(国立原産地名称研究所)によって管理されています。 規制内容は、 ・ 生産地域の指定 ・ ブドウ品種の指定 ・ 収穫時のブドウ糖分とアルコール分の規定 ・ 1ヘクタール当りのワイン生産量 ・ ブドウの整枝、栽培法の指定 ・ 収穫日の決定と醸造法の指定 ・ ワイン品質の決定 ・ 生産に関する統制管理と売買の申告、瓶詰の際のラベル表示の義務事項 原産地の表示区域は、地方、地区、村、畑、といろいろな区分がありますが、地方から地区、地区から村、村から畑(クリマ)へと区域が狭くなるにつれてAOC法による規制が厳しくなる。つまり、AOC名の区域が狭いほどワインの品質は特徴のあるものとなり上級になるといえます。 ボルドー地方ではブドウ園のことをシャトーと呼ぶためにシャトー名のついたワインが数多くみられますが、AOC名が地域名のものから村名のものまでさまざまで、ワインの品質にはかなり幅があるといえます。 つまり、シャトー・○○=高級ワインではありません。 |
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アルザス地方はライン川を挟んでドイツと対峙し、歴史的にもドイツとの関係が深く、また気候もフランスのワイン産地の中では一番寒くドイツに似ている為、栽培されているブドウ品種もドイツ由来のものが多く、アロマが豊かな白ワインが多いの事もドイツによく似ています。 ボトルも、細長くて明るい緑色のもので、一見するとモーゼルやラインとそっくりです。ただし味わいは、ドイツ産に甘口のものが多いのに対し、標準的なアルザス・ワインはすっきりとした辛口がほとんどです。 ラベルにはブドウの品種名が表示され、そこにもドイツとの関連性が認められます。 ブドウ畑はストラスブールの西からコルマールを経てミュールーズの西まで細長く伸びています。 この地方の原産地呼称はアルザス、アルザス・グラン・クリュ、クレマン・ダルザスの3つで、前2者には、これに認定されている8種類のブドウ品種名が付されるのです。すなわち、リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリ、ピノ・ノワール、ピノ・ブラン、ミュスカ、シャスラ、シルヴァネールです。複数の品種をブレンドした日常用のワインをエデルツヴィッカーと呼ぶ生産者もいます。 アルザスのグラン・クリュ(特級畑)は、生産者の間で反対派と推進派が激しく衝突している問題があります。1983年、アルザスでは歴史的にも著名で、品質の優れたブドウを育む25の畑をグラン・クリュとし、アルザス・グラン・クリュの原産地呼称をINAOに認可させました。ところが、その後、グラン・クリュに認められなかったブドウ畑の所有者がグラン・クリュの拡大を申請し、90年代にはその数が50に増えたのです。その中には到底グラン・クリュの価値に相応しくない畑も含まれており、論争になりました。その結果、トリンバックのように、グラン・クリュのワインでありながら、あえてアルザス・グラン・クリュを名乗らない生産者もいるほどです。アルザス・グラン・クリュに認められているブドウ品種は、リースリング、ゲビュルツトラミネール、ピノ・グリ、ミュスカの4種類のみです。 アルザス・ワインは一般に辛口ですが、収穫を遅らせて糖度の上がったブドウを用いて造るヴァンダンジュ・タルディブ(VT)や、貴腐ブドウから造るセレクション・ド・グラン・ノーブル(SGN)の、2つの甘口ワインがあります。 リースリング(Riesling)…ドイツでもモーゼルやラインガウなどの最高級ワインになる品種で、上品な香りと力強い味わいがあります。 ゲビュルツトラミネール(Gewurztraminer)…ゲビュユルツはドイツ語でスパイスの意味。バラの花やライチの香りと評される強いアロマが特長です。 ミュスカ(Muscat)…いわゆるマスカット種のことです。 ピノ・グリ(Pinot Gris)…ブルゴーニュの赤ワインを生むピノ・ノワールの変異品種。灰紫色の果皮をもち、ワインにはコクがあります。 上記の4種が、グラン・クリュにセパージュ表記できる品種です。 ピノ・ノワール(Pinot Noir) - ブルゴーニュの代表的な赤ワイン用ブドウ品種。アルザスでは、明るい朱色で、イチゴのようなアロマがあるが、ライト・ボディのワインになります。 ピノ・ブラン(Pinot Blanc) - ドイツでヴァイスブルグンダー(Weissburgunder)と言っているものと同じ品種です。おとなしいあっさりした感じのワインです。 シルヴァネール(Sylvaner) - リースリングと並ぶドイツの代表的なブドウ品種です。 その他 AOCのクレマン・ダルザスCrement d'Alsaceは、ピノ・ブラン種のブドウから、シャンパーニュと同じ瓶内二次発酵(メトード・トラディショネル)方式で作られ、酸味の勝ったさわやかな味わいのスパークリング・ワインです。 アルザスのワインは、香りは高いですが、味わいは軽くおとなしいものが多いです。よく冷やして、軽くさっぱりした味付けの料理と一緒に飲むと良いでしょう。 アルザス料理店ではシュークルート=ザワークラウトなどと合わせる事が推奨されるように、豚肉料理やソーセージとの相性も決して悪くはありません。 |
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フランスワインを語るのにボルドーは欠かせません。ボルドーはフランスワインの代名詞のようなものです。 1152年にボルドーを含むアキテーヌ地方の領主だったエレノア・ド・アキテーヌ(アリエノール・ダキテーヌ)がアンジュ伯アンリ・プランタジュネと結婚。その2年後、夫アンリはイギリス国王ヘンリー2世となったため、ボルドー地方は以後約300年にわたりイギリス領でした。すなわちイギリスから見て、ボルドーは国産ワインだったわけです。今なお、ボルドー・ワインとイギリスとの結びつきが深いのはそういう理由からなのです。 中央高地から流れるドルドーニュ川とピレネー山脈から流れるガロンヌ川、その2つが合流し大西洋へ流れ出るジロンド河の、3つの流れの周囲にボルドーのブドウ畑は広がっています。最も著名なのはジロンド川左岸のメドック地区で、シャトー・ラフィットやシャトー・マレスコ・サンテグジュペリなど、カベルネ・ソーヴィニョン主体の洗練された赤ワインが造られています。また、近年とみに人気が高いのがドルドーニュ川右岸のサンテミリオン、ポムロール地区です。シャトー・ペトリュスやシャトー・トロタノアなど、メルロから素晴らしく芳醇な赤ワインが生み出されます。 また、白ワインについてもソーテルヌの甘口な貴腐ワインやアントル・ド・メールの辛口白ワインなどがその高い品質で知られています。 ボルドー・ワインは一般にシャトーの名前で呼ばれます。シャトーは英語のエステートに相当し、私有地のブドウ畑で収穫されたブドウのみを用いて造られるワインが、シャトー元詰めワインです。 ボルドーには数々のシャトーがありますが、1855年、時の皇帝ナポレオン3世はパリ万国博覧会に合わせ、ボルドー・ワインの出展を要請しました。その時に作成されたのが有名な1855年のメドック格付けです。140年以上もの間にいくつかのシャトーは分割、消滅し、現在60のシャトーが5つの階級に分けられています。その間、格付けの変更はなく、唯一の例外が1973年におこなわれたムートン・ロスチルドの1級昇格です。 ボルドーではこのようなシャトー・ワインのほか、優れたネゴシアン(酒商)によってブレンドされた、ボルドーやメドックなどのジェネリックワインも生産されています。 ボルドー産の赤ワインに使用されるブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロといった品種が中心で、その味わいの特徴は非常にやわらかく繊細であり、「ワインの女王」とも呼ばれることがあります。ボルドーでもドルドーニュ川右岸サンテミリオンやポムロール地区で生産される赤ワインにはメルロの使用割合が多くなり、また違った味わいを持っています。 一方、白ワインではソーヴィニヨン・ブランが多く使用されています。また、ソーテルヌ地区で生産される甘口の貴腐ワインにはセミヨンが使用されます。 メドック地区の格付けは、第1級から第5級までに分類されており、今なおワインの市場価格に影響力を持っています。ただし140年以上前の評価が現代の品質にも当てはまるかどうかとの批判があるのも事実です。 なお第1級に格付けされているワインは、次の5銘柄。 ポイヤック村産。ロートシルトは、世界的大財閥であるロスチャイルド家のこと。セカンドワインは、カリュアード・ドゥ・ラフィット マルゴー村産。文豪ヘミングウェイは、孫娘にこのワインの名前を名づけた。日本では、新聞に連載された小説「失楽園」に登場したことでも有名になった。 セカンドは、パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー マルゴー ポイヤック村産。ラトゥールとは、塔のこと。塔の名前は、トゥール・ド・サン・ランベール。1級シャトーの中では一番長期熟成すると云われている。セカンドは、レ・フォール・ドゥ・ラトゥール グラーブ地区ぺサック村産。元々グラーブ地区は辛口白ワインの産地でも知られていたが、現在では赤ワインのシャトーの方が多い。セカンドは、シャトー・バアン・オー・ブリオン ポイヤック村産。ラベルの絵は、ピカソ・シャガール・ゴーギャンなど毎年異なる画家により描かれる。日本人では堂本尚郎(1979)・セツコ(バルテュス夫人出田節子)(1991)が描いている。1855年では2級に格付けされていたが1973年に1級に昇格した。セカンドは、ル・プティ・ムートン・ドゥ・ムートン・ロートシルト(1993年まではスゴン・ヴァン・ムートン・ロートシルトの名でリリースされていた。) |
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ブルゴーニュは、フランス南西部のボルドーと並び称され、尊ばれている、世界で最も有名なワイン産地の一つです。 ブルゴーニュ地方はフランスのほぼ中央にあり、縦に長く延びたワイン産地です。ブドウ畑は小高い丘陵の東向き斜面に広がり、晩秋になると収穫を終えたブドウ畑が黄金色に色付くことからコート・ドール(黄金丘陵)の名が付けられました。 ワインの産地名(アペラシオン)上の「ブルゴーニュ」は、「コート・ドール」 (Cote d'Or )、「コート・シャロネーズ」(Cote Chalonnaise )、「マコネ」(Maconnais )、「ボジョレー」(Beaujolais )の4つの地区からなる、ブルゴーニュの中心都市ディジョン (Dijon)から、そのソーヌの下流、南のリヨン (Lyon)に至るまでの地域と、その遥か西方に位置するヨンヌ県のシャブリ地区 (Chablis )を含み、これらは総じて「ブルゴーニュ広域圏」などとも呼ばれています。 ワインの呼称に「ブルゴーニュ」を含める為には、「ピノ・ノワール」(Pinot Noir )や、「シャルドネ」(Chardonnay )、「ガメイ」(Gamay )、「アリゴテ」(Aligote )といった規定の品種を使用しなければならず、「ブルゴーニュ」及び、それより限定された産地を名乗るには、白ワインであればシャルドネ、赤ワインであれば、ボジョレーとマコネ地区のものを除いてはピノ・ノワールを主体に造られる必要がある。ボジョレーとそれより限定された産地を名乗る赤ワインには、主体にガメイが使用され、「マコン」などマコネ地区を名乗る赤ワインは、ガメイ(ガメイ)、ピノ・ノワール、ピノ・グリの3種から造られます。 ブルゴーニュのAOCは、地方名(ブルゴーニュ)・地区名(コート・ドゥ・ボーヌ、コート・ドゥ・ニュイなど)、村名(ヴォーヌ・ロマネなど)・畑名(ロマネ・コンティなど)があり、範囲が狭くなるほど規制が厳しく、生産量も少なくなり、取引価格が高額になる場合が多いです。 地方名ブルゴーニュのAOCは、赤の「ブルゴーニュ」はピノ・ノワール種、白は通常シャルドネで造られます。この下に「ブルゴーニュ・グラン・オルディネール」(日常のブルゴーニュ)や、「ブルゴーニュ・パストゥ・グラン(ガメイのブレンドが認められている)」があります。 ブルゴーニュ・ワインには多彩なアペラシオンがあり、力みなぎるヴォーヌ・ロマネや繊細で気品に満ちたモレ・サン・ドニというように、それぞれが微妙なテロワールの違いを表わしています。さらに、ブルゴーニュのブドウ畑はその自然条件から、村名畑、プルミエ・クリュ(1級畑)、グラン・クリュ(特級畑)に分かれています。 また、ブルゴーニュ・ワインをきわめて複雑にしている点は、同一銘柄のワインを複数の生産者が手がけているということです。またその複数の生産者も、遺産分割などにより、兄弟姉妹、叔父甥などの親戚がそれぞれ似たような生産者名を名乗ります。したがって、ジュヴレー・シャンベルタンを1つとっても、さまざまな品質のワインが存在するわけです。「ブルゴーニュ・ワインは造り手で選べ」と言われるのはそういう理由からなのです。 |
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パリの東部に位置するシャンパーニュ地方は、世界中で最も有名な発泡性ワインの産地です。シャンパーニュ地方には、キリスト紀元の始まりから広大なブドウ畑がありました。時の流れとともに栽培面積こそ縮小されていきましたが、その特性は非常に早いうちから認められ、アペラシオン(名称)の保護を承認された最初の地域です。 いくつかの異論があるものの、泡の出るワインを発明したのはオーヴィレール修道院のドン・ペリニョン師といわれており、1680年ごろとされています。 シャンパーニュの名前は、フランスのシャンパーニュ地方で、瓶内ニ次発酵によって造られる発泡酒のみに与えられます使用の許されているブドウ品種は、黒ブドウのピノ・ノワールとピノ・ムニエ、それに白ブドウのシャルドネの3種だけです。黒ブドウであっても、圧搾後、ただちに果皮を果汁から引き離してしまうので、澄んだ透明の果汁が得られます。 果汁をアルコール発酵させてスティルワインを造り、瓶に詰めて酵母と糖分の加えられたリキュールを添加し、密栓します。すると、瓶の中でふたたび発酵が始まり、それによって生じた泡がワインの中に封じ込まれます。ワインはランスやエペルネのセラーでゆっくりと寝かされ、出荷前にニ次発酵で生じた澱を取り除き、コルク栓を打ちます。この時に甘み調整を行い、極辛口のブリュット、やや甘口のドゥミ・セックなどが作られます。 シャンパーニュ地方はフランスで最も冷涼なワイン産地のため、年ごとの品質差が大きく、ワインの品質を一定に保つには、異なるヴィンテージのワインのブレンドが不可決です。市場に出荷されるシャンパーニュのほとんどにヴィンテージが記されていないのは、そうした理由からなのです。一方、きわめて良い年には収穫年号の入ったヴィンテージ・シャンパーニュが造られます。また、各シャンパーニュの生産者は、自社の最高銘柄をキュヴェ・プレスティージュとして、限られた年にごく少数生産しています。 ピノ・ノワール(黒品種)、ピノ・ムニエ(黒品種)、シャルドネ(白品種) ブラン・ド・ブラン = シャルドネ100%、 ブラン・ド・ノワール = 黒品種だけで醸造 近年、上記以外のフロモントー(Fromonteau)、アンフュメ(Enfume)などの品種が使われている銘柄も存在します。 ※ シャンパーニュ以外のフランスの発泡酒はヴァン・ムスーと呼び、産地特定はクレマンと呼称します。 例: クレマン・ド・ブルゴーニュ、クレマン・ド・アルザス ビン詰前の澱の除去(デゴルジュマン)によって、分量が少なくなったシャンパーニュにリキュール添加(ドサージュ)する事によって、辛口から甘口まで味わいが変わります。生産者により甘さには多少の幅があります。 Extra Brut エクストラ・ブリュット 0g/L 〜 6g/L Brut ブリュ/ブリュット 6g/L 〜 15g/L Extra Dry エクストラ・ドライ 12g/L 〜 20g/L Secセック 17g/L 〜 35g/L Demi Sec ドゥミ・セック 33g/L 〜 50g/L Doux ドゥ 50g/L 〜 セックとは「辛口」を意味し、エクストラ・ドライを直訳したら「極辛口」となりますが、ブリュが販売の大半を占め、飲みなれた日本の消費者にはセック=「中甘口」、エクストラ・ドライ=「やや辛口」程度に感じると思われます。 なお、 エクストラ・ブリュットやリキュール添加が0の場合はメーカーによってNonDose(ノンドゼ=ノンドサ)、BrutZero(ブリュゼロ)、UltraBrut(ウルトラブリュ)などと呼ばれることもあります。 シャンパーニュは生産者の会社形態や製造方法などにより区分けされていて、ラベルに小さく表示されています。製品の良し悪しではなく、シャンパーニュのスタイルを表すものとして重要とされています。 例: NM-10-120 など。 NM: Negociant Manipulant(ネゴシアン マニピュラン) 原料ブドウの一部または全量を購入して製造する会社です。生産する商品の味を高いレベルで均一に保つため多くの原料ワイン在庫を持っている大手メーカーが多いです。 RM: Recoltant Manipulant(レコルタン マニピュラン) 自社の畑で栽培されたブドウだけで製造する会社です。 中小零細が多いですが、製品にそれぞれの会社の特徴が出るので近年人気が出ています。 CM: Cooperative Manipulant(コーペラティヴ マニピュラン) シャンパーニュ生産者の協同組合です。 RC: Recoltant Cooperative(レコルタント コーペラティヴ) ブドウ栽培者の協同組合です。 SR: Societe de Recoltant(ソシエテ ド レコルタン) 同族のブドウ栽培者によって構成される会社です。 |
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スイスに源を発し、フランス南部に向かい地中海へと流れ込むローヌ河。その渓谷に沿って、57000ヘクタールのブドウ畑が広がっています。 北は、イゼール県のヴィエンヌ市の対岸にあるコート・ロティ地区から、ヴォークリューズ県の県庁所在地アヴィニョンの周辺まで広範囲に及び、ローヌ・アルプ地域圏と、プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール地域圏まで、南北200km、南部で東西が100kmあまりに及んでいます。 現在では、ボルドー、ブルゴーニュの「両横綱」に比べると、やや影の薄い存在になり、新しくできてきたラングドック=ルーシヨンやプロヴァンスのワインとまとめて「南仏ワイン」と呼ばれることも多くなりましたが、歴史はフランスで最も古く、紀元前600年頃にはフェニキア人が今のマルセイユを植民地にしたときから、ブドウの栽培が始められていたとされています。ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)のガリア征服の際も、この地を通って北上したと言われています。 ローヌ渓谷のワイン産地は北部と南部に大きく2分することができます。それぞれ気候や栽培されている品種が異なり、ワインのスタイルにも違いが見られます。 北部は大陸性気候で寒暖の差が大きく、またブドウ畑は急勾配の斜面に植えられています。シラーを主要品種とし、コート・ロティ、エルミタージュ、コルナスなど力強い赤ワインが代表的です。 一方、南部は地中海性気候で、比較的平坦な場所にブドウは植えられています。ブドウ品種はグルナッシュ、ムールヴェドール、サンソーなど複数の品種を混植している場合が多く、果実味に富み、ボリューム感のあるワインが造られます。南部ローヌの代表的ワインは、13もの品種の使用が認められているシャトーヌフ・デュ・パプであり、ジゴンダスやコート・デュ・ヴァントゥーなどのワインも人気があります。 ローヌ渓谷のワインは圧倒的に赤ですが、少量ながらも高品質な白ワインが造られています。とくに北部のコンドリューは、ヴィオニエと呼ばれるフランスでも希少性の高い品種から造られ、アプリコットやライチの香りのする香気豊かなワインです。エルミタージュでもマルサンヌとルーサンヌから白ワインが造られ、シャトーヌフ・デュ・パプにも白ワインがあります。ローヌ渓谷の白ワインは、赤ワインとは対照的に、そのさわやかな香りや味わいをなるべく若いうちに楽しむタイプです。 そのほかローヌでは、ロゼワインのタヴェル、天然甘口ワインのミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ、発泡性ワインのサン・ペレなどさまざまなワインが造られています。 ローヌワインの産地(以下ローヌ地方と表記する)は、全体的に、冬はかなり寒くなりますが、夏は非常に暑い大陸性気候で、ワインは男性的で力強く、アルコール度数も高いものが多いです。赤が多いのですが、白やロゼ、甘口の白ワインもあり、それらの中にも個性的なものがかなりあります。 気候的にも土壌の面でも、北部と南部では違っています。 北部では、文字通りの大陸性気候で、土壌も花崗岩質の斜面が多く、赤ワインは、シラー種による、チョコレートが焦げたような香りの、濃い身を帯びた赤の、いかにも甘い果実を凝縮したようなワインが作られています。白ワインは、ヴィオニエ品種で作られた、かなり強い香りのこくのある辛口が作られています。 一方、南部地区では、やや海洋性気候に近くなり、土壌は水はけのよい砂利の混じった土壌で、赤にはグルナッシュ、カリニャン、シラー、ムールヴェドール、サンソーなど、白ではグルナッシュ・ブラン、ルーサンヌ、マルサンヌ、クラレットなどが作られていて、地区によってかなりの違いがあります。 |
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フランス最大の河川であるロワール河流域は、ジャルダン・ド・フランス「フランスの庭園」と呼ばれ、かつては王侯貴族が居城を構えた美しい地方です。この流域にも、河口に近いナントから上流のフランス中央部にいたるまで、ヴァラエティに富んだワインが生産されています。 ナントの南に広がる広大なワイン産地はミュスカデです。この地方でムロン・ド・ブルゴーニュと呼ばれる酸味の豊かな品種を用い、シュール・リー法で醸造しています。シュール・リー法とは、発酵によって生じた酵母の死骸、すなわち澱を、ワインと一緒に寝かせておく醸造法です。これによってワインに滋養がもたらされ、旨味のある味わいとなります。 アンジュー・ソーミュール地区で最も知られているワインは甘口のロゼ・ダンジュで、ソーミュール・シャンピニーのようにカベルネ・フランから造られ、しっかりとした酒質の赤ワインもあります。また、シュナン・ブランからカール・ド・ショーム、ボンヌゾー、コトー・デュ・レイヨンなど甘口のワインが造られています。 トゥーレーヌ地区には、ソーミュール・シャンピニー同様、この地方でブルトンと呼ばれるカベルネ・フランを用い、シノン、ブルグイユなどの赤ワインがあります。冷涼な気候のためにかつては完熟が難しかったのです。が、近年は栽培農家の努力により、しっかりとしたコクのあるシノンやブルグイユが増えています。また、ヴーヴレやモンルイなど、辛口から甘口、はては発泡酒まで、さまざまなスタイルの白ワインがシュナン・ブランを用いて造られています。 フランス中央部にはサンセールとプイイ・フュメの産地があります。どちらもソーヴィニョン・ブラン100パーセントの辛口白ワインです。が、右岸と左岸に分かれたこの2つの産地は、テロワールの違いからスタイルの異なるワインを生み出します。凛とはりつめた緊張感を感じさせるサンセールに対し、プイイ・フュメはよりたおやかです。サンセールにはピノ・ノワールを用いたロゼや赤ワインもあります。 正式な名前は、ミュスカデ・ドゥ・セーヴル・エ・メーヌ (Muscadet de Sevre et Maine)。ロワール川河口にある県庁所在地ナント(人口約28万)の周辺で大量に作られている、ジャコウ(ムスク)の香りがするといわれる辛口の白ワインです。 県庁所在地アンジェ近郊のサヴニエール村(人口1157人)で作られているシェナン・ブラン種のブドウで作られる辛口の白ワインです。香りが高くコクもあり、かなり高価なものもあります。 赤・白・ロゼが作られていますが、ロゼが有名です。軽い甘口で、ロゼ・ダンジュ、アンジュー・ロゼとカベルネ・フラン種のブドウ100%で作られるカベルネ・ダンジュの3つのAOCがあります。 ロワールでは最もコクのある赤ワインが生産されています。ブドウ品種はカベルネ・フランが中心です。辛口の白とロゼも生産されています。 カベルネ・フラン種による赤ワインは、こくのある良質なものが多いです。とくにソーミュール・シャンピニー Saumur ChampignyのAOCは、定評があります。ほかに、ソーミュール・ペティヤンSaumur Petillantと、スパークリング・ワインのソーミュール・ムスーSaumur mousseuxというAOCがあります。 古城巡りの観光都市として有名ですが、ワインでもよく知られています。赤は、カベルネ・フラン種を使ったもので、タンニンがしっかりした、こくのある高級品と、若飲み用の、普及価格のものがあります。白はシュナン・ブラン種による辛口です。カベルネ・フラン種による辛口のロゼもあります。 シノンの北西にある人口4千人ほどのブルグイユの村を中心に作られるワインです。ロワールのワインでは最もこくのある赤ワインといわれています。 トゥーレーヌ トゥール市を中心にした3つの県、70野村を含むAOC, 赤・白・ロゼ・スパークリングワインと、様々なタイプがあります。 対岸のプイイ・フュメとよく似た辛口の白ワインが主ですが、少量ながら赤も生産されています。 ブルゴーニュ州の南西端、ロワール川右岸の人口1700人あまりの村プイイ・スュル・ロワール (Pouilly-sur-Loire) で、ソーヴィニョン・ブラン種のブドウから作られる、燻製のような煙でいぶした香りがする白ワインです。ユニークな存在です。 特別扱いのシャンパーニュを除くと、ロワールは質量共に、優れたスパークリング・ワインの産地です。AOCクレマン・ド・ロワール (Crement de Loire) は、シャンパーニュよりはライトだが、1,000円強の値段で楽しめます。 |
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南フランスの地中海沿岸にはプロヴァンス地方とラングドック地方、ルーション地方の三つのワイン産地があり、ラングドックとルーション地方は一つのワイン産地として「ラングドック・ルーション地方」と呼ばれています。 ここで造られるワインはフランスの全生産量の約40%を占め、フランス最大のワイン生産地帯となっています。 しかしながら、この地でつくられるワインのほとんどは「ヴァン・ド・ターブル(テーブルワイン)」や、「ヴァン・ド・ペイ」と呼ばれる地方独自の「地酒≒低品質」ワインであったため、「安いが品質はあまり良くないワイン」の産地とみなされてきました。 近年、この地の地形や地質、そして温暖な気候はブドウを育てる上でとても恵まれている事に再注目され、まだまだ有名産地と比べて地価も安く広大なこの地で、より質の高いブドウを育て、より質の高いワインをつくろうとする生産者が非常に多くなってきています。 ブルゴーニュ地方の有名生産者など、多くの超一流のワイン生産者もこの地にやってきて、スーパー・ヴァン・ド・ペイをつくるようになりました。 もはやラングドック・ルーションは、安ワインの代名詞とは言えなくなり、安価で高品質ワインを求める世界中のワインファンからは「フランスの掘出物」ワイン発掘地域へと変貌しました。 中にはとても高価なワインも増えつつありますが、基本的にはまだまだお手頃なものが主流で、その中には素晴らしい品質のお買い得品がたくさんあります。 今後ワイン愛好家にとって要注目のワイン産地と言われています。 コスティエル・ド・ニーム(Costiers de Nimes) フォージュール(Faugeres) サン・シニアン(Saint Chinian) ミネルヴォア(Minervois) リムー(Limoux) コルビエール(Corbieres) ブールブラン、クレーレット、ユニ・ブラン、シャルドネなど グルナッシュ、カリニャン、ムールヴェドール、シラーなど |
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